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家族とともに
トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー*について、 患者さんやご家族、気になる症状がある方の疑問や悩みについて、 専門の先生にお答えいただきました。
「遺伝性ATTR(ATTRv)アミロイドーシス」、「FAP(Familial Amyloid Polyneuropathy)」とも呼ばれています。
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トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーは診断までに時間がかかるケースもあるようですが、なぜこの病気は診断が難しいのでしょうか?
- 気になる症状がある方
この病気の症状は、手足のしびれ、立ちくらみ、動悸や息切れ、下痢や便秘など多様で、それぞれの症状の現れるタイミング(時期)や症状の強さ(程度)なども人によって様々です。またこれらは、他の病気、例えば、手根管症候群、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)や糖尿病性ニューロパチーなどでもよくみられる症状です。そのため、これらの病気と診断されるなどして、治療を受けたけれどもなかなか症状が改善しない方で、トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーを疑って検査した結果、ようやく診断に至ることもあります。治療を受けていてもなかなか良くならない場合や気になる症状がある場合は、一度、医療機関に相談してみましょう。
ご回答いただいた先生: 熊本大学 脳神経内科学 教授植田 光晴 先生
この病気は現れる症状が人によって異なると聞きましたが、なぜそんなにいろいろな症状があるのでしょうか?
- 気になる症状がある方
- 診断された方
トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーは、肝臓で作られるトランスサイレチン(TTR)というタンパク質の形が変わり、アミロイドという線維化した異常なタンパク質になって体内の様々な場所に蓄積してしまうことで起こる遺伝性の病気です。このアミロイドは、末梢神経や心臓、消化器など全身に運ばれますが、体のどこにアミロイドが沈着するかは患者さんによって異なるため、出現する症状も患者さんによって異なってきます。そのため、手足のしびれ、吐き気や下痢、視力低下、息切れなど一見すると関連のないようにみえる症状がありますが、いずれもトランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーが原因で起きていることもあります。気になる症状がある場合、「これはこの病気とは関係ない症状だろう」とご自身で判断せず、担当医に伝えるようにしましょう。
ご回答いただいた先生: 熊本大学 脳神経内科学 教授植田 光晴 先生