医療費助成制度 難病医療費助成制度

(1)制度の対象となる患者さん

トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー(指定難病名:全身性アミロイドーシス)は、神経、心臓、消化器などの臓器障害の程度や障害がある部位の数によって1~5度の重症度に分類されます。このうち、「2度以上」または「1度で高額な医療費を支払っている※1」患者さんが、本制度の対象になります。

※1:「1度で高額な医療費を支払っている」とは、トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーに関する医療費の総額が33,330円を超える月が、本制度の申請を行う月以前の12ヵ月以内に計3回以上(例えば医療保険の3割負担の場合、医療費の自己負担が1万円以上の月が、申請を行う月以前の12ヵ月以内に計3回以上)ある場合を指します。

家族性アミロイドニューロパチーの重症度分類

家族性アミロイドニューロパチーの重症度分類の表画像
  • 注意1アミロイド沈着を確認された部位は、臓器障害を認める部位と必ずしも一致する必要はない。
  • 注意2アミロイドーシス原因蛋白質の同定及び病型診断を行うことが望ましい。
  • 注意3臓器障害は、神経、心臓、腎臓、消化管、呼吸器、泌尿器、眼、骨・関節、内分泌など。

各指定難病の概要や認定基準、新規申請に必要な国の指定難病の診断書(臨床調査個人票)は厚生労働省健康局難病対策課のサイトからダウンロードできます。

外部サイト「厚生労働省 健康局難病対策課」

(2)助成の範囲

難病指定医療機関※2で受けた指定難病に対する医療費のみ(訪問看護などを含む)。
難病指定医療機関以外の医療機関で受けた治療の医療費や、入院中の食事代・差額ベッド代などは範囲外になります。

※2:難病指定医療機関の一覧は、難病情報センターのホームページで確認できます。

外部サイト「難病情報センター」

(3)手続き方法

手続き方法の図

注意STEP3の申請日からの有効期間は原則1年以内で、都道府県が定める期間です。有効期間を過ぎて治療継続が必要な場合は、更新の申請 を行います。

(4)申請に必要な書類

本制度を利用するためには、お住まいの都道府県・指定都市の役所や保健所などに申請し、医療受給者証を交付してもらう必要があります。

● 重症度1~5度のすべての患者さんが必要な書類(例)

重症度1~5度のすべての患者さんが必要な書類(例)の表画像

● 重症度1度の患者さんのみ必要な書類

トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーに関する医療費の総額が33,330円を超える月が、本制度の申請を行う月以前の12ヵ月以内に計3回以上(例えば医療保険の3割負担の場合、医療費の自己負担が1万円以上の月が、申請を行う月以前の12ヵ月以内に計3回以上)であると証明できる書類(領収書、診療報酬明細書など)

注意申請に必要な書類は自治体によって異なります。また、上記以外にも、「人工呼吸器等装着者であることを証明する書類」など、患者さんによっては別途必要な書類があります。

申請を行う際には、お近くの申請窓口に必要な書類をご確認ください。

(5)実際の自己負担限度額について

医療受給者証を交付された方は、医療費の自己負担額が2割になります。支払う金額が下の表に示した自己負担限度額より低ければ、そのまま2割分を支払い、高い場合には自己負担限度額を支払います。
支払額が自己負担限度額を超える場合、高額療養費制度の適用をあわせて確認します。

● 自己負担の限度額(月額)

自己負担の限度額(月額)の表画像
  • ※3:「高額かつ長期」とは、月ごとの医療費総額が5万円を超える月が年間6回以上ある者(例えば医療保険の2割負担の場合、医療費の自己負担が1万円を超える月が年間6回以上)。
  • ※4:75歳以上の方など、申請前の自己負担割合が1割の方は、申請後も自己負担割合は1割のままです。
  • ※5:医療保険における入院時食事療養費の自己負担額は、1食あたり260円です(所得区分により異なります)。

厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/content/000527525.pdf) (2022年7月閲覧) 一部改変

例:高額療養費制度+難病医療費助成制度を使用した場合

70歳未満で年収が約370~770万円の、指定難病と診断された患者さんに、1ヵ月100万円の医療費がかかった場合

高額療養費制度+難病医療費助成制度を使用した場合の費用を記載された画像。

申請の具体的な手続きや助成の対象となる内容は各都道府県で異なりますので、詳しくはお住まいの都道府県・指定都市の担当窓口にお問い合わせください。
難病情報センターのホームページでは、制度に関する概要のほか、難病指定医、指定医療機関、各都道府県の難病相談支援センターなどが案内されていますので、あわせてご利用ください。

外部サイト「難病情報センター」

参考:難病情報センターホームページ(2022年7月現在)