遺伝カウンセリングと発症前診断

(1) 遺伝カウンセリング

遺伝カウンセリングは、遺伝や病気についてのいろいろな悩みを相談できる場です。患者さんだけでなくご家族を含め、遺伝や遺伝性の病気などについて悩みを抱えている方が受けることができます。遺伝について専門的な知識を持つスタッフが、最新の情報をもとに、相談者の不安や疑問に向き合い、相談者がよりよい選択をできるよう支援してくれます。なお、発症前診断を受けるうえで必要なプロセスでもあります。

● 遺伝カウンセリングの一般的な流れ

担当医に相談のイラスト

遺伝カウンセリングを行う病院により、担当医の紹介が必要であったり、ご自身で予約を行う必要があったりと詳細が異なりますので、まずは担当医にご相談ください。


プレカウンセリングイラスト

プレカウンセリングでは、病歴や家系をお聞きするとともに、専門スタッフが遺伝や病気についてわかりやすく説明してくれますので、疑問や不安に思っていることをお話しください。


カウンセリングイラスト

専門スタッフがプレカウンセリングの内容をもとに、相談者に情報や治療法の選択肢を提示します。わからないことや、不安なことは遠慮なくおたずねください。発症前診断のメリットや留意点などについてもお話しします。

その後も、必要に応じて遺伝カウンセリングを行います。
発症前診断を受けた場合は、結果についてわかりやすく説明し、今後の選択について心理面も含めて一緒に考えサポートしてくれます。

安心してご相談ください

医者イラスト

遺伝カウンセリングでは、医学的な観点からサポートする臨床遺伝専門医や、専門情報の提供や臨床遺伝専門医との連携により患者さんやご家族を支援する認定遺伝カウンセラーをはじめ、臨床心理士、医師や看護師がチームとなって、相談者がよりよい選択をできるよう支援します。カウンセリングは個室で行われ、秘密は厳守されますので、安心してご相談ください。

遺伝カウンセリングを開設している病院を知りたい方

遺伝カウンセリングは全国の大学病院などに「遺伝診療科」「遺伝外来」「遺伝相談室」「遺伝診療部」などの名前で開設されています。詳しくは、担当医におたずねください。
また、全国遺伝子医療部門連絡会議のホームページから、遺伝学的検査や遺伝カウンセリングを受けられる医療機関を探すことができます。

外部サイト「全国遺伝子医療部門連絡会議」

(2) 発症前診断(遺伝学的検査)

遺伝性の病気を発症していないご家族の場合、病気の原因となる遺伝子の変異があるかどうかを調べることができます。これを、発症前診断といいます。
発症前診断にはメリットがある一方で、留意すべき点もあります。発症前診断を受けるには、このメリットや留意すべき点についてよく理解し、将来設計についてよく考えておくことが大切です。そのため、診断の前に遺伝カウンセリングを受けることが勧められます。

● 発症前診断のメリットと留意点

メリット

  • 病気の原因となる遺伝子に変異があるかどうかがはっきりする。
  • 遺伝子の変異があるとわかった場合、発症する可能性を認識することで、早期診断につなげることができる(この病気は、単なる加齢や他の病気と間違われ、見過ごされることも少なくない)。
  • 遺伝子の変異がないとわかった場合、遺伝性の病気を発症する心配がなくなる。

など

留意点

  • 病気の原因となる遺伝子の変異があるとわかった場合、将来に対する不安などの心理的負担が生まれる。
  • 社会生活上、考えるべきことが増える(結婚など)。

など

● 発症前診断の一般的な流れ

発症前診断の一般的な流れのイラスト

遺伝や遺伝子、遺伝性の病気や遺伝学的検査について、様々な疑問や不安があると思います。担当医に相談したり、遺伝カウンセリングを受けたりすることで、疑問や不安が解消される場合があります。
まずは、相談してみてください。