大切な人をサポートし続けるために 周りの人やサービスを頼る

介護が必要な患者さんのサポートについて、「絶対に自分がしないといけない」と思い込んでいませんか?
より良いサポートを続けるためには、自分一人で完璧な介護をしようとせず、周囲の人に助けを求めてもよいのです。一人で悩んで抱え込まず、専門介護者などのプロの手を借りたり、様々なサービスを利用したりしてみましょう。

専門機関へ相談する

介護についてわからないことや悩みがある場合は、まずは患者さんのかかりつけ医療機関の相談部門にぜひ相談してください。
かかりつけの医療機関に相談部門がない場合は、お住まいの地区の地域包括支援センターや市区町村の専門窓口などでも相談を受け付けています。
地域包括支援センターでは、介護保険サービスを利用したい人の相談を受け付けているほか、実際の申請にあたってのサポートも行っています。どこにあるのかは、市区町村の介護保険担当窓口に問い合わせるとよいでしょう。また、市区町村のWebサイトでも探すことができます。

介護保険サービスを利用する

介護保険制度は、介護が必要になった方とその家族を社会全体で支えるしくみです。65歳以上の方で、介護保険の支給限度額内であれば、様々な介護サービスを1~3割負担で受けることができます。介護保険サービスの利用を開始するためには、お住まいの市区町村に要介護認定を申請して要支援1~2、要介護1~5のいずれかの認定を受ける必要があります。
日々のサポートの一部を専門のヘルパーに任せることができれば、自分の時間が持てたりストレス解消になったりなど介護者にも大きなメリットがあります。
厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」では、全国約21万ヵ所の介護サービス事業所の情報が検索・閲覧できます。

障害福祉サービスを利用する

トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーは指定難病に指定されているため、その患者さんは、障害者手帳の取得の有無にかかわらず、市区町村の障害程度区分の認定や支給決定などの手続きを経て、必要と認められた障害福祉サービス(居宅介護など)を受けることができます。
申請手続きは、お住まいの市区町村の担当窓口(障害福祉課など)や障害相談支援事業者で行います。各担当窓口に相談してみましょう。

トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーの症状が進み、体を思うように動かすことが困難になり、身体障害者福祉法で定める基準に該当する方は、身体障害者手帳の交付を申請することができます。

難病・遺伝に関する悩みは専門家に

トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーは、指定難病に指定されている遺伝性疾患です。より専門的な専門家があなたを助けてくれます。

<難病相談支援センター>

難病相談支援センターは、難病の患者さんやそのご家族などからの相談に応じて、必要な情報の提供や助言などを行ってくれる施設として、都道府県および指定都市に設置されています。難病の方に特有な悩みにも対応できる専門スタッフがいるので、不安や疑問、知りたい情報などがあれば積極的に相談してみましょう。
各地域の難病相談支援センターは、難病情報センターのホームページで検索することができます。

外部サイト「難病情報センター」
自分の限界を設定するの説明画像

<認定遺伝カウンセラー®

認定遺伝カウンセラー®は、遺伝や遺伝子に関する問題や不安を抱えている患者さんやそのご家族に対して、医学や社会の支援体勢などを含む様々な情報提供や、心理的・社会的な援助をしてくれる専門家です。
遺伝カウンセリングを行っている施設は、全国遺伝子医療部門連絡会議のホームページにある「遺伝子医療実施施設検索システム」から調べることができます。

外部サイト「全国遺伝子医療部門連絡会議」